説明
その黒は、塗られたのではない。重ねられた、時間だ。
岩手の工房。職人の刷毛が、漆をひとはけ、またひとはけと重ねていく。乾かし、重ねて、乾かし、また重ねる。その工程を何十回も繰り返してはじめて生まれる、あの深い黒。光を吸い込むような、それでいて内側から輝くような、「漆黒」と呼ぶしかない色。
あなたは毎日、改札を通る。財布を出す。ロッカーをひらく。そのたびにポケットから取り出すものが、あなたという人間を、言葉より先に語っている。
漆の黒は、なぜこれほど深いのか
プラスチックのパスケースにも、金属のカードホルダーにも、「黒」はあります。でも、同じ黒ではない。工業製品の黒は、表面に色をのせているだけ。漆の黒は、素材の内部まで染み込み、何層もの時間が積み重なった黒です。
触れるたびに育つ。使うほどに艶が増す。それが本漆の性質であり、量産品には絶対に宿らない「時間の重力」です。
この漆黒パスケースは、ポルトガル産コルクの表面に、岩手県産の本漆を施した一品。コルクの軽さと弾力性に、漆の強さと美しさが重なる。異なる自然素材が、異なる職人技術によって結びついた、世界にほぼ存在しない組み合わせです。
スペック・仕様
| サイズ | 11cm × 7.5cm |
| 素材(表面) | ポルトガル産オーガニックコルク + 岩手県産本漆 |
| エッジカラー | グリーン(ポルトガル国旗カラー) |
| ステッチカラー | ワインレッド |
| 収納 | 仕切り付き2室(社員証 + ICカード対応) |
| 価格 | ¥12,980(税込) |
グリーンのエッジは、ポルトガルの国旗から。ワインレッドのステッチは、コルク原産地アレンテージョの大地の色から。偶然ではなく、素材の来歴をデザインに込めました。
内部は仕切りで2室に分かれており、社員証とICカードをそれぞれ独立して収納できます。重ねて入れると干渉し合うカードを、きちんと分けて管理する、小さいけれど本質的な設計です。
ナチュラルとの違いについて
En Liège には、漆を施していないナチュラルパスケース(¥9,800)もございます。コルクの素材感をそのまま楽しみたい方、よりカジュアルにお使いになりたい方にはナチュラルを。漆の深い黒、職人技術の重なりを身につけたい方には、この漆黒を。どちらが上ということではなく、あなたの「今」に合うほうを、選んでください。
コルクという素材について
コルクは、コルクガシという木の樹皮から採取されます。木を切り倒すことなく、樹皮だけを剥いで収穫する。木は9年後にまた新しい樹皮を育てる。このサイクルが、コルクを最も持続可能な天然素材のひとつにしています。
軽く、弾力があり、撥水性を持ち、経年変化で味が出る。そのコルクに漆を重ねることで、さらに耐久性と深みが加わります。
よくあるご質問
漆はどのくらい耐久性がありますか?
本漆は完全硬化後、非常に堅牢です。水にも強く、日常使用による摩擦にも耐えます。ただし、強い衝撃や長時間の直射日光、高温多湿の環境は避けていただくことをお勧めします。使い込むほどに艶が増し、育つ素材です。
コルクなのに漆が乗るのですか?
はい。コルクは多孔質の天然素材で、漆との親和性が高く、職人の手で丁寧に下地処理を施すことで、安定した漆層を形成できます。この技術はEn Liège と日本の漆職人との共同開発によるものです。
ICカードの反応に影響はありますか?
コルクも漆も電波を遮断しません。ICカードはパスケースに入れたまま改札でご利用いただけます。
手入れ方法を教えてください。
乾いた柔らかい布で拭くだけで十分です。汚れが気になる場合は、固く絞った湿布で軽く拭いてください。革用のクリームや溶剤系のクリーナーはご使用をお避けください。




















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